フォイルサーフィンは2013年頃に開発され、2016年に有名なプロフェッショナルサーファーであるカイ・レニーがブームの火付け役となりアメリカを中心に世界的な流行が始まりました。
日本でも2017年頃から徐々にフォイルサーフィンを取り扱うサーフショップが増え始め、2019年以降は各種雑誌やテレビ番組でも紹介されるようになり、コロナ禍の中でもフォイルサーファー人口は増え続けています。
フォイルサーフィンは大きく分けて6つのジャンルがあります。
- フォイル サーフィン(別名プローンフォイル、プローンスタイル)
- SUPフォイル サーフィン
- ウィンド フォイル サーフィン
- ウィング フォイル サーフィン
- カイト フォイル サーフィン
- ウェイク フォイル サーフィン(別名トーイング)
それでは、それぞれの特徴を解説していきましょう!
フォイル サーフィン(別名プローン フォイル サーフィン)
フォイルサーフィンはプローン フォイル サーフィンと呼ぶ人も多いですが、サーフィン経験者が1番入りやすいベーシックなタイプです。
海で沖までパドリングで漕いでいって、波に乗った瞬間に水面から浮き上がる事が可能です。
フォイルサーフィンの醍醐味は空を飛ぶ感覚で波に乗れることだけではなく、上達するとパドリングしなくても次から次へと波に乗り続ける事が出来るところです。
フォイルが付いたボードはパンピングと言って、身体を上下に屈伸するイメージで漕ぐことで揚力を得る事ができ、1つ目の波に乗り、波が終わったら方向転換して後ろの波までポンピングで進んでいって、また方向転換して次の波にのり、それを繰り返す事ができます。
ただ、フォイルサーフィンを他のサーファーがいる場所でやるには注意が必要です。
フォイルはアルミやカーボンといったとても固い素材で出来ており、翼はとても鋭利な形になっているので人に当たると大変危険です。 初心者は波に乗れてもコントロールを失いかねないので、人が大勢いる場所ではやらない様に気を付けてください。
SUPフォイル サーフィン
SUPのボードにフォイルを付けて、パドルを使って沖までこいでいって、パドルを漕いで波にのります。
SUPフォイルはボードが大きいためパンピングが難しく、次から次へと波に乗り続ける事が難しいので、個人的には、あまりオススメはしないスタイルです。
ウィンド フォイル サーフィン
風を受けるマストが付いたウィンドサーフィン用のボードにフォイルを付けたイメージで、波がなくても風の力を使って空中に浮きながら走る事が可能です。 マストが大きく、かなりのスピードが出せることが楽しみの一つです。
ウィンドサーフィン経験者でしたら入りやすいジャンルだと思いますが、これからフォイルサーフィンを始める方にはオススメしないです。
マストは大きく持ち運びが大変ですし、必要な機材が多い分、始めるためにはお金がかかります…
ウィング フォイル サーフィン
ウィンドフォイルと同様に風の力を使って進みますが、ボードに固定されたマストではなく、ウィングと呼ばれる風受けを手に持って進みます。
波がなくても楽しめるため湖などでも盛んなスタイルで、サーフィンなど波乗り系が未経験の方には、ここから始めて頂くのがオススメです。
ウィングも様々なサイズがあり、大きめのウィングを使うと、かなりスピードも出ます。
波がある時は波に乗り、波が終わった後や波がない時は風に乗り、ずーっと波に乗り続けることが可能です。
カイト フォイル サーフィン
カイトと呼ばれるパラシュートのような風受けを使って進みます。
カイトサーフィンにフォイルを付けたイメージです。
カイトサーフィンをやられている方でしたら入りやすいジャンルだと思いますが、こちらも機材を揃えるのが大変だったり、周りに大勢人がいる場所では遊べないので、初心者にはオススメしないスタイルになりますが、かなりスピードも出ますし、ジャンプすると数秒〜数十秒も宙に浮いていられます。
ウェイク フォイル サーフィン(別名トーイング)
ウェイクボードにフォイルと付けたイメージで、トーイング用のボートやマリンジェットにロープで引っ張ってもらってスタートします。
(「トーイング」とは「牽引する」という意味です)
ただ、ウェイクボードと大きく違う点は、スタートした後はロープを離して、ボートやマリンジェットの後ろに出来る引き波に乗って進むことも出来ます。
波に乗ったり風を受けなくても、すぐに立ち上がれるので、ウェイクボード経験者はもちろん、初心者も入りやすいスタイルです。
フォイルサーフィンやウィングサーフィンを始める際も、ボードを水面から宙に浮いて走る感覚を掴むために、最初はボードやマリンジェットに引っ張ってもらって始める事をオススメします。
フォイルサーフィンは「波に乗る」→「ボードの上で立ち上がる」→「バランスを取りながらボードを水面から浮かす」→「ボードを浮かした状態を維持しながら進む」という動作の流れになります。
ウィングサーフィンは「風を受けて進む」→「バランスを取りながらボードを水面から浮かす」→「ボードを浮かした状態を維持しながら進む」という動作の流れになります。
ウェイクフォイルは両方に共通する「バランスを取りながらボードを水面から浮かす」→「ボードを浮かした状態を維持しながら進む」という動作の練習に集中出来るため、ウェイクフォイルに慣れると他のスタイルで乗れるようになるまでの時間が圧倒的に短くなります。
ただし、ウェイクフォイルはボートやマリンジェットが必要不可欠なので、ボートなどを持っていない人は、トーイングをやっているショップ等に行ってやる必要があるため、出来る場所が限られてしまう制限があります。
ウェイクフォイルのトーイングを行っているショップは少ないですが、水上スキーやウェイクボードをやっているショップにフォイルボードなどの機材を持っていけばトーイングはしてくれるはずです。
なんとなく、フォイルサーフィンの種類の違いを理解頂けたでしょうか?
少しでもフォイルサーフィンに興味を持って頂けたら嬉しいです。