前回のブログでは、失敗しないフロントウィングの選び方について解説しました。
今回のブログでは、フォイルのその他のパーツの、リアウィング、フューシラージ、マストの選び方について解説したいと思います。
リアウィングの選び方
リアウィングは少なからず揚力を得る役割もありますが、主な役割は安定性の向上です。
先にフロントウィングを決めると、おのずとリアウィングのチョイスも限られて来ます。
まず、メーカーは絞られます。
メーカーのホームページを見ると、このフロントウィングには、このリアウィングがオススメみたいな事が書いてある場合もありますし、フロントウィングとセットで売っている場合も多いです。
選べるリアウィングがいくつかある場合、注目したい点は2つあります。
- リアウィングの面積と
- アスペクト比
リアウィングの面積が大きいほどフォイルは安定しますが、抵抗が大きくなりますのでスピードは落ちます。
アスペクト比もフロントウィングと同様、アスペクト比が高いほど揚力は増えますがスピードは下がり、アスペクト比が低いリアウィングほどスピードとコントロール性があがりますが安定感は下がる印象です。
フューシラージの選び方
メーカーによっては長さを選べなかったりもしますが、選べる場合は真ん中の長さか、初心者の方は少し長いぐらいがオススメです。
フューシラージは長い方が安定しますし、パンピングをする際も少ないケイデンスで推進力を得られます。
ちなみに、パンピングする際のケイデンスとは、屈伸運動をする回数の事をいいます。
短いフューシラージは上級者向けで、安定性よりも操作性と機動性に特化しています。
個人的にはその安定性と機動性の両方を兼ね備える真ん中ぐらいの長さのフューシラージが、エントリーレベルから中級者、上級者になるまで、長く使えるかと思います。
マストの選び方
もう1つ選ばないといけないのがフューシラージとボードをつなぐマストです。
これもメーカーによっては固定の長さの場合もありますが、選べる場合のオススメは真ん中の長さです。
なんらかの理由で、浅瀬でフォイルをしないといけないなど、特別な理由がない限り、あまり短いマストはオススメしません。 ボードが海面から浮き上がっても、マストが短いとすぐにフォイルまで海面に出てしまい、失速してしまうからです。
長いマストほど上級者向けになり、大きい波に乗ったり、トーイングでフォイルをする際はいいかもしれませんが、フォイルとボードの距離が長いため細かい体重移動でもフォイルが大きく動いてしまうためコントロールが難しくなります。
簡単にフォイルが海面から上がらず、でも長すぎないマストの長さは70cm〜75cmぐらいかと思います。
シムの選び方
フューシラージとリアウィングの間に付けるシムというパーツを付ける(挟む)事が出来るメーカーもあります。
シムとは薄っぺらい金属の板で、リアウィングに角度を付けるために使います。 最初は特に付ける必要はないと思います。
フォイルに慣れてきて、余裕ができたらシムを使ってリアウィングに角度をつけてみて、なんとなく乗りやすい角度を見つけるのがよいかと思います。
パーツの素材について
最後に、素材の話ですが、マストやフューシラージなどには、アルミ製とカーボン製とあります。
アルミ製は安い代わり、重たく、カーボンに比べると硬度が低いです。
カーボン製は軽く硬度も高いですが、お値段が高いです。
フォイルが重ければ、そのぶん揚力がないと浮かびませんし、硬度が高いとライダーの体重移動が足からボード → フォイルへダイレクトに伝わりますので操作性が向上するため、どちがらオススメかと聞かれれば、軽いカーボン製に軍配があがります。
(あくまでも個人的な意見ですが、正直素材の違いで浮きにくさを感じる事はあまりないと思いますし、硬度の違いもかなりの上級者でない限り感じないとおもいます)
それよりも、アルミのカーボンの違いが顕著に出るのは陸上での持ち運びです。
同じフォイルでも、アルミ製とカーボン製で3kg前後違ってきます。
ウィングフォイルをやる場合、片手にフォイルとボード、片手にウィングという組み合わせで持つと、フォイルとボードの重さを片手で持ち歩く必要が出てきます。
フォイルとボードだけでも重いのに、プラスで3kgの重みは想像以上の負荷です。
なので、もしお財布に余裕がある方や、女性の方には特にカーボン製のフォイルをオススメさせて頂きます。
前回と今回のブログで、だいたい自分に合ったフォイルを選べそうでしょうか?
何か質問などがあれば、ラインをご登録のうえ、お気軽にお問い合わせください。
次回のブログでは、フォイルボードの選び方について解説したいと思います。